フリーエンジニアの高額案件あるある

驚きの高額案件

会社に所属しているあるシステムエンジニアが、同期入社だった同僚と数年ぶりに会いました。彼は独立してフリーエンジニアになっています。そしてフリーの彼から聞く一つ一つの仕事に対する報酬の大きさにびっくりします。そして「なんて自分は会社に安く使われているんだろう」と驚きます。これはシステムエンジニアの「あるある」の一つかもしれません。実際に会社員としてシステムエンジニアをしている人と、同じくらいの能力のフリーエンジニアの収入は、フリーエンジニアの方が多いケースが多いと思います。一方でフリーエンジニアからすると、こんなにリスクがある仕事の仕方をしているのに、まだまだ報酬が安すぎると感じているかもしれません。

ハイリスクハイリターン

確かにフリーエンジニアは驚くような高額案件をこなして、一時的にはかなりの年収を稼ぎだすかもしれません。しかしそれなりのリスクを背負っていることを知っておかないといけません。フリーエンジニアは言ってみれば「一人だけの会社」のようなものです。一般的な会社のように、受付がいて、営業がいて、自分はエンジニアの仕事に集中すれば良いというわけではなく、受注先との打ち合わせ、電話対応、クレーム処理などを全てひとりでこなさなければなりません。仕事がなくなれば、取引先を探して営業活動をする必要がある場合もあります。取引先からのの支払いが滞った場合は、取り立て作業まで自分でしないとフリーエンジニアとしては長く食べていけません。また社会保障がほとんどなく、会社員なら会社が払ってくれる、厚生年金などの二階部分の年金もないので、その分貯蓄をしておくか、保険に入るなどして対応する必要があります。有給休暇がないので、仕事を休んだらその日の収入はゼロです。病気になった際も自分で保険会社と契約しておかない限り、無収入になり途端に途方に暮れることになります。

それでもフリーエンジニアを選ぶ

これだけのリスクを抱えて、雑多な仕事もこなさないと生活ができないフリーエンジニアですが、逆に言えばすべてを自分が行っていると言う充実感と達成感は格別です。会社で働いているシステムエンジニアよりも高収入を得ているという優越感もあるかもしれません。つまりリスクを承知で、周囲のすべてをコントロールする覚悟がある人がフリーエンジニアを選ぶことは自然なことで、高収入を得ることも可能でしょう。しかしシステムエンジニアを取り巻く環境はとても速いことを再確認しておく必要があります。昨年までは花形だったスキルが、他のスキルにとって代わられ、今年は全く役に立たないなんていうことが日常茶飯事で起きている世界です。常に新しい技術を吸収しながらこの速い流れに対応する覚悟がないとフリーエンジニアとして高収入を長い間得ることは難しいでしょう。いばらの道ですね。